転職サイトの広告にはお国柄が出ますね

中国人の転職価値観

この写真は中国の大手転職サイトの地下鉄車内広告です。

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どんな意味かというと、広告の左側に「生れつき才能があるのに、使えない奴と見なされている。昇格もなかった」。それに対して右側で「全然気にしなくていいさ。毎日350万件の給料の高い求人があるよ」と表情が急に明るくなっています。つまり「今の会社で評価されなくたって気にする必要ないさ。もっといい条件で転職しよう!」というメッセージです。

もう1ついきますね。こちらは年収の高い人材が仕事を探すサイトの広告です。

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意味は「このサービスが手元にあれば、いつでも転職チャンスがある! ワォ、給料高ーっ」。つまり「高給目指して、どんどん転職のチャンスをつかもう」という中国人の心理に合わせた広告です。

中国の新入社員の給料は月7~8万円程度ですが、30代半ばで優秀な人は(中堅企業でも)月100万円以上貰うので、差は13倍以上です。日本人の新入社員は月20万円、30代半ばで優秀な人でも月80万円程度としたら差は4倍。中国はそれだけ能力格差が大きいので、自分の給料をいかに上げるか常に考えています。

転職率も高く、20代の間は2年おきに転職して3~4社経験するのは普通です。その経験を経て30歳以降の自分の専門分野を固めていきます。

日本人の転職価値観

日本の転職サイトの広告を見てみましょう。マイナビとエン・ジャパンの広告です。

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可愛くて平和な感じがします。広告自体に明確なメッセージはなく、「転職を考えてる人は是非このサイトに来てね」というブランディングです。

日本では転職活動してるのを他人に知られたくありません。転職しても以前より給料が上がるとは限らず、下がる人も結構います。転職回数が多すぎると敬遠されるので、転職そのものをネガティブに捉える風潮も残っています。だから転職サイトの広告も露骨すぎる表現を嫌います。

日本と中国の転職観はそれぞれ長所短所ありますが、コロコロ転職せず、まずは今いる所で一所懸命頑張ろうという考え方は日本人の強みだと思います。その反面、日本の弱点は優秀な人の給料が低い事、頑張って稼いでも税金が高すぎる事、優秀な人材が転職市場に出てきづらい事ではないでしょうか。

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