転職したら、いったん過去の経験を捨てる勇気がいる

転職はビジネスキャリアの大きな決断ですが、残念な事に成功している確率はあまり高くないと感じます。勇気とチャレンジ精神をもって転職した人が上手くいかないのは本当に勿体ないことですよね。

その1つの理由に、入社した人が自分の過去の経験ややり方にこだわり過ぎる問題があります。

 

平井コーチがいう、「経験値」を捨てる勇気

水泳の北島選手を育てた平井コーチの記事が非常に興味深かったです。

  http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20140623/267347/

ある水泳選手が練習で強いけど、試合になると上がり症のため力が出せません。試合という、日常と違うステージで力を発揮するためには自分の思考や方法を変えなければなりませんが、過去にこだわって変えようとしないため上手くいきませんでした。

その彼がある先輩に相談して良いアドバイスをもらいました。先輩のお蔭で視野が広がり固定観念から脱出し、それ以降前向きな考え方に変わり試合で力を出すようになりました。他人に相談して学ぶ大切さを言っています。

 

転職したら過去の経験に捉われない

この話は転職に通じると思いました。

転職というのはその日を境に環境が大きく変化します。

企業の文化、職場の雰囲気、上司/同僚との関係、仕事内容、進め方、全て異なります。「何でこんな非効率なやり方してるの?」とか「誰も声かけてくれないけど、歓迎されてないのかな?」、「職場の雰囲気になれないなあ」、「この上司、面接の時と態度が違う?」などなど色々不安になります。

そもそも転職し立ての時は気持ちがナーバス、色々な事に気づいてしまいます。良い事にも気づきますが、どちらかというとマイナス面に多く気づきます。

大切なのはその時に否定から入らないことです。人はちょっとした習慣を変えるだけでも心理的抵抗があります。転職のような大きな変化には抵抗感があって当然。前の職場の方が良く見えてしまうの無理ありません。

しかしその気持ちを上司や同僚にぶつけると相手がいい気持ちを感じません。少し心の中にしまっておき、まずは転職先のやり方やそうなっている歴史、背景をよく理解し、いったん受け入れてみることです。自分一人で悩まず正直に不安な気持ちを相談してみれば、目からウロコのようなアドバイスを貰えるかもしれません。

受け入れてみれば、以前の職場より優れている部分に気づきます。以前の職場にはいなかった優秀な同僚に出会います。受け入れてもやはりおかしい事であれば、そのタイミングできちんと提案すればいいのです。

そうやって新職場に慣れていくうちに、自然と自分の視野や柔軟性が広がっていきます。どんな仕事であれ過去の経験は転職先で必ず生きるので、最初から焦る必要はありません。

 

転職の隠れた目的

転職には表の誰もが考える目的と、実は隠れた目的があります。

表の目的は、より自分を生かせる職場に移って存分に力を発揮してイキイキ働くこと。

隠れた目的とは、過去の経験をいったんリセットし、新しい環境に適応し視野を広げ、変化対応力を身につけること。

1つ目は誰もが理解していますが、2つ目は意外と意識されていません。実は変化に対応する力をつける最高のチャンスなのです。

ダーウィンの有名な言葉がありますね。「生き残るのはもっとも強い者でも最も賢い者でもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化に対応できる者である」

 

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