去年位から、つらつらと考え続けてきたテーマがあります。
「10年後に強く生き残る会社はどんな会社か?」
今後10年でどのような経済的・社会的変化が生じるかを思い浮かべつつ、過去に色々な形で関わった多くの企業、様々な業界や企業の栄枯盛衰などを反芻しながら考えてみました。
そして、どんな会社が10年後も力強く生き残っているか、(全くもって私の独断と偏見ではございますが)想像してみたのがこちらです。
もっとこんな条件が必要とか、これは本質じゃないとか、皆さん色々感じることがある筈です。所属されている企業や業界によっても、世代によっても異なる考えがあるでしょうから、とても興味があります。
更にブラッシュアップしていきたいので、是非そういったご意見など頂けたら嬉しいです。
企業が生き残る上では、勿論規模やブランド、お金もあった方が有利ですが、これからの時代は経営の真摯な姿勢、会社の使命や作り出す文化がずっと大切だと感じます。
有名なブランドや大企業ですら、信頼を失墜すればあっという間に転落する怖さを、我々は幾つも見てきました。
それ故、「10年後に強く生き残る会社の条件」の大半は、企業文化や企業経営のスタンスに関わるものになっています。
私はかつて高い売上目標は業績を伸ばす原動力だと思っていましたが、世の中には高い目標を立てて業績の良い会社もあれば、数字目標を掲げないのに業績の良い会社もあります。
つまり目標をどう設定するかは、企業の強さや成長の本質ではないようです。
お客様をもっと助けたい、喜ばせたいと思う気持ちや、ライバルに負けたくない、誰もやらないことに挑戦したい、そういう強い思いが業績を伸ばす原動力なのだと思います。
もしお客様を思う気持ちや誠実さが欠けていたり、挑戦・失敗を容認する風土がないのに、目標だけを高く設定したら、結局不正や不祥事を招いてしまいます。
会社は所詮そこで働く人を中心とする人間の集合体でしかありません。
1人1人の構成員がそこに参画する魅力を感じ、個々の力を存分に発揮し、己の人生が豊かになっていかなければ、居続ける理由がなくなります。
加えて1人1人が個のまま存在しても意味がなく、互いの知恵や思いが有機的につながり、顧客に喜びや感動を与える事で、結果として会社に利益がうまれ、株主にも還元されていくのではないでしょうか。
なお、「10年後に強く生き残る会社の条件」を考えるにあたっては、この先10年で次のような変化が加速するのではないかと想定しました。
いずれも「既に起こった未来」として皆さんが既に肌で感じていることばかりだと思います。
- 少子高齢化、内需市場の縮小、国の財政悪化が顕著に進む
- 世界の勢力図が塗り替わり、それが日本経済や日本人の生活に大きな影響を及ぼす
- 株主が強くなり過ぎた米国型資本主義に歯止めがかかり、人材価値がより重要視される
- 人材獲得が更に難しくなる。だから色んな人(性別、年齢、国籍、雇用形態問わず)を活用し、今いる社員をしっかり育て、そのポテンシャルを最大限に引き出すしかない
- 人材獲得競争が激しくなると、魅力の薄い企業には更に人が回ってこない。偽りのないその会社ならではの真の魅力を打ち立てていかないと採れないし、採ってもやめる
- 単に会社が大きい、安定している、給料がいいだけでは魅力にならない(それらは儚いものだから)。もっと人の心に響く魅力が必要になる
- 働く人々が人生の幸せや楽しみ、自分のライフスタイル、家族や友人、地域社会などをもっと大切にする
ところで「10年後に生き残る会社の条件」をお前が考えてどうすんの?という声があるかもしれません(笑)
半分は個人的趣味ですが、半分は企業マネジメントのあり方が大きく変化している中、会社も個人もその変化をチャンスと捉え、果敢にチャレンジしていって欲しいという願いもあります。
色々チューニングは必要ですが、知人のコンサルティング会社と一緒に「10年後に生き残る会社の条件」を軸とする企業診断やコンサルティングもやっていけたらと考えています。
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