中国の大晦日で思ったこと

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私は今上海に来ています。

中国は旧暦で今日がちょうど大晦日。2月18日が大晦日というのは日本人にとっては違和感がありますが、こちらは今完全に新年モードです。

 

中国人はこの時期殆どの人が実家に帰ります。大きな国なので故郷に帰るのも一苦労ですが、列車で30時間位かけて帰って親に顔を見せる人もいる位、何としてでも帰ります。

実家では親戚一同が会して、年末に大量の食材を買い込み、皆で料理を作り、大晦日には花火や爆竹で盛り上がります。新年が明けてからも数日間は花火の音が鳴りやまず、日本の静かな正月とは趣が異なります。

 

見ていて感じるのは、中国人は家族や親族の繋がりが非常に濃密で、大事にしていますね。日本人も勿論親や親族を大切にしますが、その距離感とかけるエネルギーが違います。

例えば自分の妹の子供が学費に困っていたらお金を貸してあげます。祖父母が重い病気にかかれば孫は年中顔を出して(時には会社を休んででも)看病します。子供が生まれたら、おばあちゃんが田舎から出てきて、数ヶ月間泊まり込みで赤ちゃんの面倒を見ます。

日本ではなかなかここまでしないですよね。

お互いの距離感が近すぎる分、帰郷する度に親戚中から「結婚はまだか?、赤ちゃんはまだか?」と聞かれるのが煩わしいようですが。

 

仕事の事も身内とよく相談します。

30歳前後の人でも転職する時に親と相談しています。やめる理由、今の会社の問題点、転職する目的、転職先の会社の将来性、仕事の成長可能性、給与などなど本当に良く細かい事まで話します。

夫婦間も同様です。大抵の奥さんは夫の仕事内容、給与、会社での出世の可能性などに非常に興味があり、自分の夫が出世して給料が上がるよう、陰日向にできる限りのバックアップをします。

「もう少し自分で決めたら」と思うこともありますが、皆が自分本人だけのキャリアとは捉えず、親や家族の期待と生活を背負いながら、責任をもってキャリアを作っていく、お金を稼ぐという覚悟はとてもいいと思います。

 

さて、大晦日。

日本の大晦日は既に2ヵ月近く前ですが、毎年年末年始になると1年を振り返り、新年の抱負や計画を立てる方も多いと思います。

キャリアを考える際には、1年先を見据えると同時に、5年サイクルで過去から現在、そして未来を少し大きく捉えてみるのも有用です。

例えば35歳の方なら過去15年近い仕事経験があると思います。

それを5年ずつ3つの期間に分け、自分が学んだ事は何か、どんな貢献をしたか、何が辛くて何に苦労したか、などを整理します。

例えば、大卒後の最初の5年は新人として学び徐々に業績を出した「学習→貢献期」、次の5年は部下を育成しながら自分の知識経験を高めた「成長期」、その後の5年は転職して新しい世界に行き苦労した「変革&鍛錬期」とします。

では次の5年をどうしていくか。

真のリーダーになるための「リーダーシップ習得期」にしていくのか、専門性を更に深める「成熟期」なのか、新しい事業や商品を創り出す「イノベーター期」なのか、色々考えられます。

目の前の1年はとても大事ですが、同時に5年スパンでキャリアの進化を考えてみると、自分自身の選択や決断の大きなヒントになると思います。

 

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