残業上限は60~80時間、違反企業には罰則
政府は残業の上限時間を60~80時間とし、違反企業には罰則を科す方向で議論が進んでいます。従来は労使協定を結べば事実上青天井までOKだったので、企業にとってはかなり大きな衝撃ではないでしょうか。
残業が減るのは良い方向ですが、仕事の生産性を上げない限り増員しなければなりません。しかし今の時代新規採用は困難を極めるので、一にも二にも生産性向上です。
無駄の廃止、業務フロー改善、ITツールのフル活用など、できることは全てやる必要がありますが、最大の壁は個人の意識ではないでしょうか。
とりあえず会社に行き、目の前の仕事をこなすというスタイルから、限られた時間でいかに成果を出すかという発想に転換する。
会社としては、個々の役割の明確化、成果の測定、個の能力向上、責任感の養成など進めていく必要があります。
ビジネスパーソンは残業削減にどう向き合うか
ビジネスパーソンも残業削減を喜んでばかりはいられません。
人によっては報酬(残業手当)が減り、時間当りに求められるアウトプットは上がります。
社内で同僚とお喋りする時間は楽しいものですが、そういう遊びの時間もどんどん削られます。残業時間に上司からゆっくり指導を受ける余裕もなくなります。
見方を変えれば、自分が成長する機会や同僚と結束を高める時間が減るリスクも考えておいた方がいいでしょう。
早く帰れるようになった分、勉強したり、普段できない経験で幅を広げたり、人脈をつくったり、飲みながら同僚とじっくり交流したり、そういう時間投資が大切になります。
その投資の積み重ねが、キャリアの将来を左右するのではないでしょうか。
※ 筆者(竹居 淳一)Facebookアカウント https://www.facebook.com/junichi.takei.58
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