皆さんの身近でも海外で働く人がどんどん増えていると思いますが、実際はどの位いるのでしょうか?
外務省「海外在留邦人数調査統計」によると、海外で暮らす人の数は年々伸び続け、平成25年時点では約126万人います。同年の日本の就業者人口は約6300万人なので、単純比較すると2%近い人達が海外で働いていることになります。
この10数年間ざっくり平均すると、毎年4万人ずつ海外で暮らす人が増えてきました。純増で4万人なので、イメージ的には毎年3万人が帰って来て7万人が海外に出て生活している感じです。
10年間累計で70万人位が新たに海外に行っているとしたら、かなりのボリュームですね。
先ほどの126万人という数字はあくまで現在海外に長期滞在または永住している人なので、頻繁に海外出張する人や日本にいながら海外とやり取りしている人、過去海外駐在していた人などを入れたら、1割近い人が海外ビジネスと直接接点があるのではないでしょうか。
日本企業がグローバル化を掲げてから長い年月が経ちましたが、人の移動という観点から見ても本格化しており、今後更に加速するように思います。
近年日本の大手製造業の海外企業M&Aが盛んですが、彼らは本気で海外市場に活路を見出しており、それに伴って海外で働く人ももっと増える事でしょう。
海外で働く事はビジネスパーソンとして得難い貴重な経験です。
マネジメントの幅が広がり、現地人脈も広がり、物の見方や考え方が深まります。現地の会社に行けば一人一人が日本代表なので、自国の文化やアイデンティティを問い、謙虚に学ぶ機会にもなります。
沢山の人が海外で経験を積み、その経験を日本の会社や組織にフィードバックして内面のグローバル化も進んでいけば、日本企業は更に強くなるでしょう。
ちなみに直今2年間連続して5%以上現地で暮らす日本人が伸びている国は、タイ、シンガポール、インド、インドネシア、ベトナム、韓国等です。
日本企業がどこの国に力を入れているかがよくわかりますね。